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■回腸パイエル板の復帰増強作用

日本食品免疫学会2006年度大会 発表要旨 2006年10月24日(昭和女子大学)

トウモロコシ由来水溶性アラビノキシランの免疫調節作用とその機構の解析

○木本裕1,高田正保1,小川浩一1,山本幹男1 岡持晋治2,松本一朗2,阿部啓子2 (1日食化エ褐、究所,2東大院・農)

【目的】
アラビノキシランは、アラビノース、および、キシロースを主構成糖とし、 β-1,4結合を主鎖に持つ水溶性の難消化性多糖であり、 トウモロコシ種皮に含まれるヘミセルロースの主成分である。

このアラビノキシラン標品(Corn Husk Arabinoxylan:CHAX)は、 マウスヘの経口投与により、種々の免疫調節作用を持つことが確認されており、 35〜60歳の健常なヒトを対象としたプラセボ対照二重盲験試験により、 被験者のQOL向上、および、免疫系への作用が示唆されている。

本研究では、CHAXの免疫調節作用機序の解明を目指し、 マウス脾臓、および、腸管パイエル板における遺伝子発現変化について、 マイクロアレイ解析による検討を行った。

【方法】
5週齢のC3H/Hej系雌マウスを1週間予備飼育した後、6匹ずつ3群に分けた。
21日間の試験中、摂餌、および、飲水は自由とし、 試験群Tには、CHAX摂取量が50mg/kg-wt、 試験群Uには、同150mg/kg-wtとなるように、毎日強制経口投与した。

対照群には、水のみを同様に投与した。
試験後、脾臓、および、腸管パイエル板を摘出し、 一部はマイクロアレイ解析に供するサンプルとして保存した。 一方、脾臓については、常法に従って浮遊細胞を調製し、 ConA刺激後のIL-2、IL-4、IL-12、IFN−γ産生量について測定した。 また、十二指腸、空腸、および、回腸で観察された腸管パイエル板について、その数をカウントした。

脾臓細胞におけるサイトカイン産生量を指標として、 平均的な値を示した各群2個体を選択し、 それぞれ脾臓、および、腸管パイエル板より総RNAを抽出して、マイクロアレイ解析に供した。

【結果】
脾臓細胞でのサイトカイン産生量については、IL-2、IL-4、IFN-γにおいて、 CHAX摂取量依存的な産生量の増加が見られ、IL-2とIL-4では有意差が認められた。

また、腸管パイエル板数においても、対照群と比較して有意な増加が認められた。 一方、CHAX摂取により発現変化が認められた転写産物数は、 脾臓では69個、腸管パイエル板では307個となり、 特に、腸管パイエル板でリンパ球の増殖・分化を示唆する遺伝子群の発現亢進が認められた。

以上から、CHAX摂取は免疫系を賦活化し、しかも、それは腸管パイエル板を 介するプロセスであることが示唆された。
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